アルコールを飲むと寝つきが良くなるので、睡眠前にアルコールを飲む人は多いと思います。しかしアルコールはレム睡眠を阻害することがあります。アルコールは睡眠にとって良くないのです。
そこで今回はアルコールと睡眠の関係について迫っていきます!
目次
アルコールはレム睡眠を阻害する
レム睡眠とは脳が活動して覚醒状態にある睡眠です。アルコールはこのレム睡眠を阻害することで知られています。ではレム睡眠をアルコールで阻害されるとどんな影響が出るのでしょうか。
レム睡眠は学習の定着や記憶の整理、疲労回復が行われていると言われています。レム睡眠がアルコールによって阻害されると、記憶や健康に被害が及ぶことが分かっています。
アルコールを夜に摂取すると寝つきが早くなることは立証されています。しかしレム睡眠を大きく阻害されるため、睡眠にはアルコールはあまり良くありません。
レム睡眠に入ることも、周期無不安定になるため、脳と身体は回復しなくなります。したがってアルコールを飲むと次の日は目覚めてもすっきりしないのです。
アルコールは安定性を崩す
ミズーリ大学の調査によると、アルコールは疲労と覚醒のバランスを崩して睡眠を阻害することが分かっています。アルコールを摂取するとアデノシンの力が強まり、睡眠恒常性が狂ってしまいます。
上のグラフはアルコールが残った状態で睡眠した時と、通常の睡眠でのノンレム睡眠のサイクルを記載したものです。寝る前にアルコールを飲むと、睡眠の最初の段階で通常のノンレム睡眠の第一段階を通り過ぎて、深い眠りになります。
その後、今度は眠りの浅いノンレム睡眠第一段階までやってくるため、身体はそのアルコールによる異常事態を何とかしようとします。このサイクルを繰り返すため、ある意味「気を失って寝る」のと同じような感覚になります。
これがアルコールを飲んで睡眠しないほうがいい理由です。
アルコールを飲んで睡眠するとアルツハイマーになる?
私立ワシントン大学の研究チームが驚きの発表を行いました。それは睡眠のサイクルが崩れると正常なサイクルの人と比べてアルツハイマーになる確率が上がったそうです。
アルコールは睡眠のサイクルを狂わせてしまいます。アルコールを飲んで睡眠するとアルツハイマーになる可能性がありますので注意してください。
女性のアルコールは注意
ある調査では女性が男性よりもアルコールによる睡眠の影響が大きいことが分かりました。女性がアルコールを飲んで睡眠をすると
①夜中に目が覚める
②目覚める時間が長い
③睡眠時間が短くなる
といった結果が出ました。
女性のアルコール摂取が男性よりも睡眠に大きく影響を及ぼしたのは、アルコールを代謝するスピードが男性よりも早いあkらだと言われています。
女性がアルコールを飲むと寝つきは男性よりも早くなりますが、睡眠のサイクルが乱れる可能性が高くなり、睡眠に良くない影響がでるのです。
アルコール飲酒後は睡眠前にトイレに
アルコールが残った状態で眠り、途中で目が覚めてトイレに行きたくなると、睡眠が阻害されて身体の回復ができなくなってしまいます。特に無呼吸症候群の方はアルコールは注意が必要です。
無呼吸症候群はアルコールは大敵!?
無呼吸症候群の方がアルコールを飲むと注意が必要です。アルコールは上気道の筋肉の正常な緊張を阻害し、気道が狭くなって無呼吸が促進されるからです。
アルコールを飲むと呼吸が止まる頻度が増えて、止まっている時間が長くなってしまう可能性が高くなります。無呼吸症候群の方は睡眠前にアルコールを飲まないようにしましょう。
どうしてもアルコールを飲む方
どうしてもアルコールを飲みたい方は以下の点について注意してほしい。
①睡眠前にアルコールが残らないようにする
夕方にアルコールを飲むと睡眠前には残りません
②アルコールを飲むときに水をたくさん飲む
アルコールを飲んでいる時に水を飲むと、アルコールの影響を早めに消すことができます。またアルコールは利尿作用があるため、飲んだ4倍近くの水分が身体から失われます。脱水症状から回復するためにもアルコール1杯飲むたびに水200cc飲むとよいでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。アルコールが睡眠に対する影響や、アルコールを飲んでも睡眠を阻害しない方法についてお話ししました。
アルコールを飲むとノンレム睡眠のサイクルが乱れてしまい、快適な睡眠を得ることができません。また無呼吸症候群の方がアルコールを飲むと無呼吸が促進されてしまうので、注意が必要です。
それでもアルコールを飲む場合は、①睡眠の時にアルコールが残らないように夕方飲む②アルコールを飲むときに水を飲むことを注意してみてください。