睡眠時間の周期はレム・ノンレム睡眠によって決まってきます。しかしレム睡眠の周期が90分ごとに来るという間違った理解がされているのも事実です。レム睡眠とノンレム睡眠の周期は約90分から120分と個人差があります。ある研究ではレム睡眠の周期は90分ではなく、120分の倍数であるといった報告までされています。
そこで今回はレム睡眠の周期についてお話していきます。
レム睡眠の周期は90分ではない
最初にお話しましが、残念ながらレム睡眠の周期は90分ではありません。実際の睡眠の周期は90分から120分と言われており、個人差があります。120分の倍数が周期として考えるには良いという意見が多いようです。
したがって人によって睡眠の周期が変わるため起きるタイミングもその人次第ということになります。実際に90分や120分の倍数で起きてみて、一番すっきりする周期で睡眠をとるのがいいかと思います。
レム睡眠の周期を考える前に最初の90分を考える
実は睡眠の質を高めるためには、レム睡眠の周期を考える前に最初の睡眠の90分間をしっかり睡眠をとることができるように考えることがとても大切です。どんなに起きる時間をレム睡眠の周期から考えても、最初の90分がしっかり眠れていなければ意味はありません。
むしろ最初の90分の睡眠をしっかりさえすれば、起きる時間やレム睡眠の周期なんて無視してもいいかもしれません。それほど重要なゴールデンタイムなのです。ではそのメリットについて考えてみましょう。
自律神経が整う
入眠すると交感神経の活動が弱まり、副交感神経が優位になります。副交感神経を優位にすることで脳も体もリラックスした状態で睡眠を得ることができるのです。以下の身体の症状がある場合は、自律神経の乱れを疑うと良いかもしれません。
①ストレス
②頭痛
③肩こり
④冷え性
⑤うつ病
これらの症状はもしかしたら睡眠の最初の90分の質を高めることでよくなる可能性があります。
ホルモン分泌を促す
ホルモンはコンチゾールやメラトニンなど、睡眠に大きく影響を及ぼすものがあります。特に成長ホルモンは第一周期のノンレム睡眠時に分泌されているため、最初の睡眠によって分泌量が変わってきます。
成長ホルモンは子どもだけではなく、大人にも大変かかわりの深いホルモンです。新陳代謝やアンチエイジング、ダイエットにも大きな影響を及ぼしています。睡眠やレム睡眠の周期だけを考えるのではなく、最初の睡眠にも耳を傾ける必要があるのです。
脳のコンディション
そして最後に大切なのは脳のコンディションについてです。うつ病患者は最初の深いノンレム睡眠が十分ではなく、レム睡眠が比較的早く出現することが分かっています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回はレム睡眠と周期についてお話しました。レム睡眠の周期を考えることも大切ですが、
①個人差があること
②最初の睡眠が重要であること
などから、あまりレム睡眠の周期に気を使う必要はありません。
レム睡眠の周期を考える前に、最初の90分の睡眠について考えてみましょう。