無呼吸症候群SASのタイプは全部で3つのタイプがあることが知られています。そのタイプによって治療方法が全く異なるのです。
そこで今回は無呼吸症候群SASのタイプについて詳しく見ていきましょう。
目次
閉塞性睡眠時無呼吸症候群 O-SAS
閉塞性睡眠時無呼吸症候群 O-SASは名前の通り、気道に空気が通るスペースがなくなり無呼吸になる症状です。SASの症状の内、約9割がこのO-SASの無呼吸に当てはまります。ですからSASというとほとんどの場合、このO-SASを指します。
原因としては以下の通りです。
O-SASの原因とは
☑肥満によるのど周りの脂肪沈着
☑扁桃腺の肥大化
☑あごが小さい
以上の内容がO-SASで無呼吸になる可能性が高い人の特徴です。
O-SASの合併症とは
O-SASで無呼吸になると、合併症を引き起こすことがあります。日中の眠気やいびき程度であれば見逃してしまうかもしれませんが、本当に怖いのはこの合併症です。
それではO-SASの合併症とはどんな病気があるのでしょうか。見ていきましょう。
☑不整脈
☑心不全
☑糖尿病
☑高脂血症
☑動脈硬化
☑脳梗塞
☑心筋梗塞
ではO-SASになるとどのような症状が出てくるのでしょうか。
O-SASの症状とは
☑いびき
☑眠りが浅い、睡眠途中で起きる
☑起きると喉が渇いている
☑頭痛
☑疲労感
☑倦怠感
☑胸焼け・逆流食道炎
☑高血圧
この中で2つ以上該当した方はO-SASによる無呼吸を自覚したほうが良いでしょう。
中枢性睡眠時無呼吸症候群C-SAS
中枢性睡眠時無呼吸症候群C-SASは脳の呼吸を司る呼吸中枢の機能が異常を起こして生じる無呼吸です。同じ無呼吸の症状であるO-SASに比べるとはるかに少ない無呼吸です。
C-SASは肺や胸郭、呼吸筋、末梢神経には異常がないのに、脳から呼吸指令が出ないことによって無呼吸になる症状です。また、O-SASと違って気道は塞がっていないので、いびきの症状がありません。
C-SASの原因とは
C-SASは名前の通り、脳に障害を負うとC-SASになる危険性が高まります。C-SASの原因とは以下の通りです。
☑脳炎
☑パーキンソン病
☑放射線治療
☑脊椎の手術
☑心臓発作
☑うっ血性心不全
☑頸椎関節炎
C-SASの症状とは
C-SASの症状では、O-SASなどの無呼吸と比べていびきが出ないことが特徴的です。無呼吸になることで酸素不足により、C-SASの患者は頻繁に目を覚ますことがあります。
☑日中の眠気
☑倦怠感
☑集中力がない
☑飲み込みが困難
☑言語パターンの変化
☑声の変化
☑全身衰弱
パーキンソン病などの病気が原因でC-SASが引き起こされますので、同じような症状を確認することができます。
チェーンストークス呼吸
チェーンストークス呼吸は、C-SASの一種です。C-SASは睡眠時に無呼吸になる症状でしたが、チェーンストークス呼吸になると日中でも無呼吸になります。
心不全になると30~40%の割合でチェーンストークス呼吸になると言われています。
チェーンストークス呼吸の原因とは
☑アルコール中毒
☑モルヒネ中毒
☑低酸素血症
☑脳血管障害
☑うっ血性心不全
☑慢性心不全
☑慢性腎不全